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2022.05.11
フラット35のメリットとは?デメリットや向いている人の特徴も解説
目次
住宅の取得費用は高額であるため、多くの方が住宅ローンを利用しています。
金利など各種条件により返済額が変わるため、住宅ローンの選び方は家づくりの重要なポイントです。
そこで今回は、フラット35のメリット・デメリットについて解説していきます。
金利の種類など、自分たちに合った住宅ローン選びにお悩みの方は、ぜひとも最後までお付き合い下さい。
そもそもフラット35とは?
フラット35とは、住宅金融支援機構が取扱い先の民間金融機関と共同で提供する長期固定金利の住宅ローンのことです。
変動金利では金融機関ごとに商品の差別化が図られていますが、フラット35を用いた固定金利は、取扱金融機関で大きな違いはありません。
- フラット35の特徴
- フラット35Sとは?
- フラット35の利用条件
順番に解説します。
フラット35の特徴
フラット35の特徴は、借入時の金利が返済終了まで続く固定金利であることです。
民間金融機関単独では長期固定金利の信用リスクなどへの対応が難しいため、住宅金融支援機構の証券化支援事業の仕組みを活用して、長期間にわたる低金利を実現しています。
フラット35Sとは?
フラット35Sとは、長期優良住宅など省エネ・耐震性能を備えた質の高い住宅を取得する場合に、一定期間金利を引き下げる仕組みのことです。
認定住宅は税制面でも優遇が見込まれるので、住宅性能にも配慮して建築プランを練るとよいでしょう。
フラット35の利用条件
フラット35の利用条件は、申込時の年齢が満70歳未満であること、日本国籍・特別永住者・永住許可を受けていることが挙げられます。
また、返済負担率の基準として、年収400万円未満30%以下・年収400万円以上35%以下であることが求められます。
フラット35のメリット5つ
フラット35を利用するメリットをまとめていますので、自分たちの返済プランにどのような影響を及ぼすかを考えながら見ていきましょう。
- 返済期間中は金利が変わらない
- 保証料が不要
- 繰り上げ返済手数料が不要
- 団体信用生命保険が選べる
- 所得の制限が明確
順番に解説します。
返済期間中は金利が変わらない
一つ目のメリットは、返済期間中は金利が変わらないことです。
長期にわたる借入期間であっても、景気変動による金利上昇リスクがないため、返済プランが立てやすいこともフラット35が選ばれる理由の一つ。
保証料が不要
保証料が不要である点もメリットの一つです。
民間金融機関では保証料がかかるケースが多いため、費用の節約に繋がりますが、住宅ローンの事務手数料はかかるため、トータルの費用で比較するとよいでしょう。
繰り上げ返済手数料が不要
繰り上げ返済手数料が不要である点も忘れてはいけません。
注意点として、返済下限額が決められており、取扱金融機関の窓口利用で100万円以上、インターネットサービス利用で10万円となります。
団体信用生命保険が選べる
団体信用生命保険の加入の有無を選べることもメリットです。
民間金融機関では加入がほぼ必須であるのに対し、フラット35では任意となっており、健康状態に不安のある方でも借入が可能となります。
ただし、生命保険など、万が一の備えは用意しておくべきです。
所得の制限が明確
所得の制限が明確な点もフラット35のメリットであり、返済負担率の基準を満たせば借入の申込が可能です。
自営業者や勤続年数が短い方にとって、おすすめの選択肢の一つといえます。
フラット35のデメリット3つ
一方、フラット35にはデメリットも存在します。
資金計画を立てる際は、将来の状況の変化を織り込みつつ、自分たちに合ったプランを選ぶことが重要です。
- 借入金利が高い
- 物件に条件が設けられている
- 市場金利が下がっても恩恵がない
順番に解説します。
借入金利が高い
一つ目のデメリットは、変動金利と比較して借入金利が高いことです。
将来の金利上昇リスクをどの程度許容するかは人それぞれ考え方が違いますので、家計の状況を踏まえてより良いプランを見極めて下さい。
物件に条件が設けられている
フラット35対象の住宅には、独自の技術基準が定められており、物件検査を受ける必要があります。
住宅の規模や構造などの要件は、それほど厳しいものではありませんが、有償の物件検査はデメリットといえるでしょう。
市場金利が下がっても恩恵がない
市場金利が下がっても恩恵がないこともフラット35のデメリットの一つです。
低金利が続く現在、影響は少ないかもしれませんが、借入時の金利次第では大きな問題です。金利変動のリスクを考慮しつつ、返済プランを立てて下さい。
フラット35が向いている人の特徴
フラット35の利用が向いている人の特徴をまとめていますので、自分たちの状況に当てはまるかどうかを考えながら変動金利と比較してみましょう。
- 収入が低い人や個人事業主
- 健康に不安が残る人
- 金利上昇のリスクを避けたい人
- 将来のライフプランを明確にしたい人
順番に解説します。
收入が低い人や個人事業主
一つ目の特徴として、収入が低い人や個人事業主が当てはまります。
民間の金融機関に比べて、審査基準が明確であることが理由です。
返済負担率の基準を満たしていればよいので、勤続年数の短い方でも利用可能となります。
健康に不安が残る人
団体信用生命保険への加入が任意であるため、健康に不安が残る人にもおすすめです。
既往歴に不安がある方も、住宅ローンの借入をあきらめる必要はありません。
金利上昇のリスクを避けたい人
金利上昇のリスクを避けたい人にとっても、フラット35はおすすめの選択肢です。
変動金利の場合、景気動向により金利上昇が想定を超えて続くと、毎月の返済が滞る可能性もゼロではありません。
将来のライフプランを明確にしたい人
将来のライフプランを明確にしたい人もフラット35の利用が向いています。
借入時に返済額が確定するため、返済期間中に返済額が変わらないことが理由です。
変動金利と比較して、金利は高いものの、将来のリスク回避に繋がります。
フラット35と民間住宅ローンを比較
フラット35 |
民間銀行 |
|
金利タイプ |
全期間固定金利のみ |
変動金利・固定期間選択型・固定金利 |
保証料 |
なし |
外枠方式・内枠方式 |
手数料 |
定率型・定額型 取扱金融機関による |
定率型・定額型 |
フラット35と民間住宅ローンの比較をまとめていますので、自分たちに合ったプランを考えてみましょう。
- 金利タイプ
- 保証料
- 手数料
順番に解説します。
金利タイプ
フラット35は全期間固定金利だけの取扱いとなり、民間銀行では複数の金利タイプから選べます。
固定金利は変動金利に比べ割高になりますが、金利の変動に返済額が左右されないため、どちらが自分たちに向いているのかを比べてみましょう。
保証料
フラット35に保証料は不要ですが、民間銀行では保証料が必要なケースもあります。
外枠式は借入時に一括で支払い、内枠式は保証料を金利に上乗せして支払う方式です。
注意点として、保証料だけでなく、金利やその他諸費用を含めて比較することをおすすめします。
手数料
手数料の扱いは取扱金融機関によって異なります。
定率型は一般的に「住宅ローン借入金額×2.2%」で設定され、定額型は「手数料数万円+金利上乗せ」で設定されることが一般的です。
借入額や返済期間を加味して、自分たちに有利な金融機関を選びましょう。
フラット35に関するよくある質問
フラット35に関するよくある質問をまとめています。
その他にも不明な点があれば、建築会社に相談しながら資金計画を立てましょう。
- フラット35を利用するのは危ないって本当?
- フラット35を利用した際の失敗談はある?
- フラット35を利用するのはやめたほうがいい?
順番に解説します。
フラット35を利用するのは危ないって本当?
フラット35の利用に危険はありません。
フラット35の不正利用のニュースがありましたが、自己(家族)の居住以外への利用は、民間金融機関の住宅ローンでも同様に厳禁です。
フラット35を利用した際の失敗談はある?
団体信用生命保険へ加入しておらず、残された家族が返済を続けることになったという話があります。
死亡保険など、万が一の備えを怠ってはいけません。
フラット35を利用するのはやめたほうがいい?
返済額を抑えたいのであれば変動金利を選ぶべきですが、将来の金利上昇リスクは残ります。
どちらを選ぶべきかは、借入額と家計の状況次第といえるでしょう。
まとめ:フラット35はデメリットも把握した上で利用しよう
ここまで、フラット35のメリット・デメリットについて解説してきました。
金利プランを選ぶ際は、デメリットも把握した上で、自分たちにどのような影響があるかを考えることが重要です。
借入時の金利や景気動向を加味し、金利プランごとにシミュレーションを用いて比較検討することをおすすめします。
桧家住宅では、お客様の現在と将来の暮らしに配慮した資金計画を提案しています。
住宅ローンの選び方など、家づくりでお悩みの方は、お気軽にモデルハウスへ足をお運び下さい。