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2022.03.03

長期優良住宅のメリットとは?デメリットや後悔しないためのポイントも併せて解説

新築住宅でも様々な仕様がありますが、なかでも「長期優良住宅」はその名の通り優良とされる基準の住宅です。

 

本記事を通して、長期優良住宅の定義やメリット、デメリットなどについて詳しく知っておきましょう。

認定を受ける方法やよくある質問についても紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

 

そもそも長期優良住宅とは?

 

長期優良住宅とは「将来にわたって永く住み続けられる家」として、国が認めた住宅のことです。

長期優良住宅の認定を受けることで、税制面をはじめとしたさまざまな優遇を受けられるメリットがあります。

 

ここでは、基準についてさらに詳しく解説していきます。

 

長期優良住宅の認定基準

 

長期優良住宅の認定基準は全部で9つからなり、それぞれが一定以上の基準を満たしている住宅を指します。

 

1.耐震性

耐震等級2以上

2.劣化対策

劣化対策等級3+α

3.バリアフリ―性

高齢者配慮対策等級3

4.維持管理の容易性

維持管理対策等級3

5.可変性(集合住宅・長屋のみ)

躯体天井高2,650以上

6.省エネルギー性

省エネルギー対策等級4

7.住戸面積

一戸建75㎡以上 マンション55㎡以上

8.居住環境

良好な景観形成に配慮されている

9.維持保全

定期点検や修繕計画がある

 

これらの基準を満たすことで、長期優良住宅の認定を受けられます。

 

長期優良住宅のメリット

 

次は長期優良住宅のメリットについてです。

 

  • 世代を超えて家を引き継げる
  • 所得税の住宅ローン控除で優遇される
  • 住宅ローン金利が優遇される
  • 不動産取得税が減税できる
  • 投資型減税を受けられる
  • 登録免許税の税率が引き下げられる
  • 地震保険料が割引できる

 

これらのメリットについて、以下に解説します。

 

世代を超えて家を引き継げる

 

長期優良住宅は世代を超えて引き継がれる、優良な住宅のことを指します。

 

前述の9つの基準を満たすことで「100年住宅」ともいわれるような、次世代にわたり維持保全のしやすい住宅となる点が大きなメリットの一つです。

 

所得税の住宅ローン控除で優遇される

 

長期優良住宅は税制面の優遇も受けられます。

住宅ローン控除において、一般住宅との違いは以下のとおりです。

 

 

一般の住宅

長期優良住宅

控除対象借入限度額

4,000万円

5,000万円

年間控除限度額

28万円

35万円

最大控除額

364万円

455万円

 

上記は令和4年度に入居した場合です。

一般住宅と比較して、大きな優遇差があることがわかります。

 

住宅ローン金利が優遇される

 

長期優良住宅は、フラット35で住宅ローンを組む場合の金利優遇が受けられるのもメリットの一つです。

「フラット35S」という金利優遇措置があり、2つの区分に分かれます。

 

  1. 金利Aプラン(当初10年間金利0.25%引き下げ)
  2. 金利Bプラン(当初5年間金利0.25%引き下げ)

 

長期優良住宅では、上記のAプランを適用できます。

 

不動産取得税が減税できる

 

長期優良住宅は不動産取得税の控除額も大きくなります。

 

一般の住宅  1,200万円

長期優良住宅 1,300万円

 

例えば、固定資産税評価額が2,000万円の場合で計算した場合はどのぐらい変わるでしょうか。

 

一般住宅:(2,000万円-1,200万円)×3%=24万円


長期優良住宅:(2,000万円-1,300万円)×3%=21万円

 

このように、同じ評価額でも3万円安くなります。

 

投資型減税を受けられる

 

長期優良住宅は投資型減税を受けることもできます。

つまり、長期優良住宅にするために要した費用の10%が所得税から控除される優遇措置です。

 

控除の対象となる限度は650万のため、最大で65万円が控除されます。

(※住宅ローン控除との併用はできない点に注意)

 

登録免許税の税率が引き下げられる

 

長期優良住宅は登録免許税の税率を下げることもできます。

 

 

一般の住宅

長期優良住宅

保存登記

0.15%

0.1%

移転登記

0.3%

0.2%

 

このように、登録免許税の税率が引き下げられることもメリットの一つです。

 

地震保険料が割引できる

 

長期優良住宅は地震保険料の割引も適用されます。

 

耐震等級2で20%、耐震等級3で30%の割引が受けられ、長期優良住宅は耐震等級2以上が基準のため、これらの割引を適用できます。

 

長期優良住宅のデメリット

 

次は長期優良住宅のデメリットについてです。

 

  • 着工に時間を要する場合がある
  • 申請に費用がかかる
  • 建築コストがかかる
  • 定期点検をかかさず行う必要がある
  • メンテナンスの履歴作成・保存が必要

 

一定の対策を交えて、以下に解説します。

 

着工に時間を要する場合がある

 

長期優良住宅は一般住宅よりも1ヵ月ほど着工に時間がかかる場合があります。

一般住宅と同じ建築確認申請のほか、行政庁より長期優良住宅の認定を受ける必要があるためです。

 

これにより、通常の建築確認申請よりも時間がかかることになります。

長期優良住宅を多く手がける住宅会社に依頼することで、申請が若干早く済むこともあるでしょう。

 

申請に費用がかかる

 

長期優良住宅の申請は、通常の建築確認申請よりも費用がかかります。

理由は前項による認定の手続きがあるためです。

 

建築コストがかかる

 

長期優良住宅は建築コストが比較的高くなります。

高い基準を満たす必要があることから、コストが上がってしまうのはやむを得ないといえます。

 

このコスト問題についても、長期優良住宅を多く手掛ける住宅会社であれば、長期優良住宅を一定パッケージにしていることがあります。

それにより、長期優良住宅を比較的安く提供できる場合もありますので、事前に確認をしてみるとよいでしょう。

 

定期点検をかかさず行う必要がある

 

長期優良住宅に定期点検は欠かせません。

認定の基準であり、確認申請に提出する「維持計画」に則る必要があるためです。

 

これらの維持保全を当初の計画通りに行わないと、認定を取り消される場合もあるため注意が必要です。

手間はかかりますが、住宅の維持状況を把握できることは大きなメリットともいえるため、定期点検は欠かさず行いましょう。

 

メンテナンスの履歴作成・保存が必要

 

上記点検等に伴うメンテナンスの履歴作成および保存をしておく必要があります。

 

これらも長期優良住宅の基準を維持するために重要な項目です。

点検およびメンテナンスには一定の費用がかかりますが、維持費として割り切るようにしましょう。

 

長期優良住宅を建てる際に後悔をしないためのポイント

 

次は、長期優良住宅を建てる際の後悔しないポイントを紹介します。

 

  • 適切な知識を得ておく
  • コストと税制の優遇を比較する
  • 実績のあるハウスメーカーに依頼する

 

以下に解説します。

 

適切な知識を得ておく

 

適切な予備知識を得ておくようにしましょう。

具体的には、認定の基準や工期などです。

 

トラブルを避けるためにも、最低限の知識武装は必要です。

 

コストと税制の優遇を比較する

 

コストと税優遇のバランスを比較しましょう。

長期優良住宅は多くの税制優遇がありますが、建築コストも上がります。

 

近隣の同じボリュームの一般住宅と比較して、コストパフォーマンスを検討しましょう。

 

実績のあるハウスメーカーに依頼する

 

実績のあるハウスメーカーに依頼することが重要です。

いくら優れた住宅でも、高いノウハウが無ければかえってトラブルのもとにもなりかねません。

 

桧家住宅の「スマート・ワン」は、高い耐震性・耐久性・省エネ性を確保し「安心して永く住み継がれる家」をコンセプトにしています。

 

長期優良住宅の認定を受ける方法

 

では、長期優良住宅の認定を受けるまでには、どのような手順があるのでしょうか。

 

  • 認定基準を満たす設計にする
  • 技術審査
  • 所管行政庁に認定申請

 

これら3つの流れについて解説します。

 

認定基準を満たす設計にする

 

長期優良住宅には基本的な認定基準があります。

 

・居住環境への配慮

・長期使用するための構造および設備を有する

・一定以上の住戸面積を確保している

・維持保全の期間・方法を定めている

 

これらを満たす設計が必要です。

 

技術審査

 

長期優良住宅の建築に係る技術的審査が必要です。

審査をクリアすることで適合証の交付を受けられます。

 

所管行政庁に認定申請

 

上記の適合証を添えて、所管の行政庁へ認定の申請をしましょう。

これらの行程を経て、認定を受けることで長期優良住宅を着工できます。

 

長期優良住宅に関するよくある質問

 

最後に、長期優良住宅に関するよくある質問についてご紹介します。

 

  • 長期優良住宅の認定を取り消したい場合はどうすればいい?
  • 長期優良住宅は結局のところいらない?
  • 長期優良住宅で得する人はどんな人?

 

特に多いこれらの質問について、以下に解説します。

 

長期優良住宅の認定を取り消したい場合はどうすればいい?

 

長期優良住宅の認定を取り消すことは可能です。

ただし、これまでに受けた税優遇措置などの返還を求められることもあるため、くれぐれも注意しましょう。

 

長期優良住宅は結局のところいらない?

 

長期優良住宅が必要か否かは、かかる建築費用で判断しましょう。

いくら良い住宅でも、税優遇では補えないほど高く取得してはあまりメリットを感じません。

 

反対に、良いハウスメーカーに出会えれば、長期優良住宅の家を手頃な価格で建てられることもあるでしょう。

この点については、前述の税優遇と比較して検討しましょう。

 

長期優良住宅で得する人はどんな人?

 

長期優良住宅で得する人はどのような人でしょうか。

 

・永く住み継ぐことを考えている

・年収や借入額が大きく、税優遇のメリットを多く受けられる

 

主にはこの2点が挙げられるでしょう。

 

まとめ:長期優良住宅に興味があれば早めの検討を

 

ここまで長期優良住宅について解説してきました。

本記事のまとめは以下のとおりです。

 

・長期優良住宅は「永く住み続けられる家」が基本的コンセプト

・長期優良住宅は建築コストがかかるが、多くの税優遇措置を受けられる

・維持管理のメンテナンスを怠ると、認定を取り消される場合がある

・認定は自ら取り消せるが、それまで受けた税優遇措置の返還が必要な恐れあり

 

桧家住宅が手がける「スマート・ワン」は長期優良住宅に標準対応しています。

 

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